■もっと検査を

 過去1年以内にHIV検査を受けていない人の割合は、注射による薬物使用者で42%、HIV感染リスクが高い異性愛者では59%に上った。

 同性愛者および両性愛者の男性の場合、HIV感染から診断までの推定期間の中央値は3年だった。これは半数が感染から3年未満に診断され、半数が感染から3年以上が経過した後に診断されることを意味する。

 報告書によると「2015年にHIVと診断された人の4分の1が、7年以上もHIV感染に気付かずに生活していた」という。

 異性愛者の男性の場合、感染から診断までの中央値は5年で、異性愛者の女性と注射薬物使用者の女性では2.5年だった。

 報告書によると、2014年の段階でHIVに感染して生活していた人は推定110万人で、このうち85%が自身のHIV状態(陰性か陽性か)を把握していたという。

 CDCのHIV・AIDS予防部門を統括するユージン・マクレイ(Eugene McCray)氏は「HIVは感染から数年後ではなく、数か月以内に診断されるのが望ましい」と述べた。「定期的なHIV検査をさらに増やすとともに、検査、診断、治療の間を縮めることが社会の中でHIVを阻止するために不可欠だ」 (c)AFP