【12月12日  People’s Daily】「2025年上海協力機構(SCO)首脳会議」が、8月31日から9月1日まで天津市(Tianjin)で開催された。中国がSCO首脳会議を主催するのは今回で5回目、今回はSCO創設以来最大規模の会議となった。

習近平(Xi Jinping)主席は、参加した20数か国の首脳および10の国際機関の責任者を渤海の畔(天津市<Tianjin>)に迎えた。そして、SCOの成功経験を総括し、SCOの発展の青写真を描き、「SCO大家族」の協力のコンセンサスを結集させ、SCOという組織が緊密な「運命共同体」の構築という目標に向かってさらに力強く前進するように促した。

SCOは、新型の国際関係と地域協力のモデルであり、重要な国際的影響力を持つ建設的な力である。発足24年来、SCOは一貫して「相互信頼、互恵、平等、協議、多様な文明の尊重、共同発展の追求」という「上海精神」を堅持し、絶えず成熟し拡大を続け、強力な生命力を放っている。

最初に加盟した6か国から26か国の「SCO大家族」へと拡大する中で、SCOの結束と相互信頼は日増しに強固になり、安全保障協力で顕著な成果を上げ、各国が融合しての発展が各方面に恩恵をもたらし、人的・文化的交流は一層緊密となり、影響力と求心力が絶えず高まっている。

激動と混乱が交錯する国際情勢に直面し、SCOは今後の方向を見極め、自信を固くし、効率的な行動でより積極的な役割を果たし、「上海精神」という火炬のランナー、協力深化の実践者、人類運命共同体構築の推進者となり、世界にさらなる安定性と正のエネルギーを注入しなければならない。

中国はSCOの創設メンバー国として、常にSCOを周辺地域の外交の優先方向として位置付けてきた。昨年7月に輪番議長国を引き継いで以来、中国は「『上海精神』を発揚:行動するSCO」をテーマに、「中国の行動」で「上海精神」を輝かせ、「中国のエンジン」でSCOの車輪を駆動させている。100件以上の議長国活動を遂行し、SCOの組織機構、議事規則、国際協力など各分野で改革と革新を推進するとともに、政党、メディア、シンクタンク間の交流対話を積極的に展開して、各国・各方面が共にSCOの「美しい家園(故郷)」を建設する確かな歩みを導いてきた。

現代化の実現はSCO加盟国の共通の目標である。今年に入り、中国が支援し建設したパキスタンのグワダル新国際空港(New Gwadar International Airport)に初の商業便が就航した。中国・キルギス・ウズベキスタン鉄道の本線工事が実質的な施工段階に入り、地域の立体相互接続ネットワークが形成されつつある。ネパールのサンジェン・コーラ水力発電所が稼働し、現地の山村に明かりを灯すとともに、地域のエネルギー協力に新たな希望をもたらした。

質の高い「一帯一路(Belt and Road)」共同建設に向けての各国の融合とグローバル開発イニシアティブの実践を通じて、SCOは「加盟国の共同繁栄と振興を実現する信頼に足る戦略的な拠り所」という目標に向かって着実に前進している。

現在の世界を見渡すと、強権・覇権、他者いじめ行為の暗雲が晴れず、国際的・地域的紛争が頻発し、国際的な公平と正義はまだ実現には程遠い状況である。SCOが歴史の正しい側に立ち、公平と正義の側に立つことは、世界にとって極めて重要である。

今年は「中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年」、そして国際連合発足80周年にあたる。この歴史的な座標に立って、SCOは重大な国際的・地域的問題に対する加盟国の共通の声を発信し、地球規模のガバナンスをより公正で合理的な方向へと発展させ、「人類運命共同体」の構築に向けてグローバルサウスを結束させ、広範に結集した力を発揮させることになるだろう。

各国・各方面は、友好的で結束に満ち充実した今回の首脳会議を経て、今後SCOが安定性と強靱性をもって国際環境の不確実で予測困難な情勢に対処していくと信じている。

中国は各国と共に、SCO設立の初心を胸に刻み、行動をもって議長国の責任を体現し、行動で繁栄を実現する。中国はSCOをより結束させ、各国の協力を重んじ、SCOをさらに活力にあふれ積極的な役割を果たす質の高い発展の新段階へと導き、「SCOの力」をもって世界の恒久平和と共同繁栄のために、さらに多くの貢献を果たして行こうとしている。(c)People’s Daily /AFPBB News