工業情報化部:高齢者向けロボットなどの開発を強化へ
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【12月8日 東方新報】国務院新聞弁公室は11月27日、消費財の供給と需要の適合性を高める政策について説明会を開いた。工業情報化部(工信部)の何亜琼(He Yaqiong)司長は会見で、関係部門と連携し、高齢者向け生活支援ロボットやシニア向け衣料・靴、飲み込みやすい食品などの開発を強化し、インターネットサービスやスマート端末の高齢者向け改修も継続的に進める方針を示した。
何氏は、「高齢者・子ども」「学生」「社会人」など重点層ごとに異なる消費ニーズへの対応について、中国の消費市場が「量の拡大」から「質の向上」を重視する段階に入り、多様化が加速していると説明した。若者は個性やデザイン性、親世代は利便性、子育て層は安全性・健康面に関心が高いなど、層ごとの需求の違いが顕著になっているという。
乳幼児・学生向け分野では、「健康」と「学習効果」を軸に、品質のばらつきや安全性の課題に対応するため、環境配慮型素材の研究支援や基準づくりを進める。AI玩具など、子どもと対話しながら学習を助ける新しいタイプの製品開発も後押しする。
高齢者向け分野では、移動の負担や在宅ケア需要の増加といった課題に対し、高齢者向けロボットやシニア用衣料などの開発を推進するほか、アプリや端末の使いやすさを改善する取り組みも続ける。優良シニア商品の紹介事業も拡大し、「安心ラベル」となる認証制度の導入も検討している。若者向けでは、国潮(中国文化を取り入れた新潮流)が広がる中、文化とデザインを融合させた商品の開発やオリジナルデザインの育成を支援。ファッション、化粧品、IP(知的財産)商品などに加え、個別注文に応える新しいサービス形態の普及も後押しする方針だ。
何氏は最後に、「先端技術と伝統文化を組み合わせ、現代の消費者に新しい価値を届けていきたい」と述べた。(c)東方新報/AFPBB News