国慶節・中秋節連休、国内旅行者数8億8800万人超
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【10月13日 東方新報】2025年の国慶節と中秋節が重なった連休期間中、国内観光市場は活況を呈し、国内旅行者数は8億8800万人に達したことが、文化観光部の発表で明らかになった。これは、2024年の国慶節7連休と比べて1億2300万人増加したことにあたる。また、国内旅行の総消費額は8090億600万元(約17兆2978億円)に上り、前年より1081億8900万元(約2兆3132億円)増加した。
この連休期間中、全国各地で多様な文化・観光イベントが開催され、市場全体は平穏で秩序のある状態で推移した。文化観光部データセンターによると、今年の連休は、文化や観光の融合が進んだ一方で、消費シナリオにおいても新たな動きが見られたという。
今年の連休は、国慶節と中秋節の重なりにより観光地の熱度が一層高まった。歴史的遺産の観光地では、新たな展示方法や体験型イベントが実施され、多くの観光客が訪れた。江西省(Jiangxi)井岡山、陝西省(Shaanxi)延安市(Yan'an)、湖南省(Hunan)長沙市(Changsha)の橘子洲頭、浙江省(Zhejiang)嘉興市(Jiaxing)の南湖などでは、観光客が各地の歴史的背景に触れ、国家や家庭への思いを新たにしたとされる。
また、江西省婺源県の篁嶺景勝地で開催された「曬秋文化季(秋の収穫を祝う文化イベント)」や、上海天文館(Shanghai Astronomy Museum)の「月球漫歩(ムーンワーク)」、湖北省(Hubei)博物館の中秋の夜の特別イベントなどが好評を得た。
文化と観光の融合を深めた体験も多くの観光客に支持され、江蘇省(Jiangsu)南京市(Nanjing)熙南里での「百戲灯会(百演灯りまつり)」や、安徽省(Anhui)銅陵市(Tongling)の鉄花火、河南省(Henan)洛陽市(Luoyang)での「火吹き」民俗文化イベントなどが人気を集めた。
科学技術を活用した新たな体験が観光地で提供され、観光客に新しい楽しみ方を提供した。深セン市(Shenzhen)龍崗区ではロボットをテーマにした街区が注目され、湖北省(Hubei)随州市(Suizhou)ではプロジェクションマッピングを用いた新たな展示が観光客の目を引いた。
この期間中、全国で2万9000回以上の文化・観光イベントが開催され、消費補助金も48億元(約1026億3168万円)以上が発行された。京津冀(北京・天津<Tianjin>・河北<Hebei>)地域では「観光地共通チケット」が導入され、地域間の文化・観光資源の共有が促進された。また、広東省(Guangdong)や甘粛省(Gansu)、重慶市(Chongqing)では、機関の食堂や駐車場が観光客に開放され、観光地でも低価格の飲食が提供されるなど、温かいサービスが観光客に歓迎された。
さらに、甘粛省敦煌市(Dunhuang)莫高窟(ばっこうくつ、Mogao Caves)では、デジタル音声ガイドシステムが新たに導入され、観光地のサービス効率が向上した。杭州市(Hangzhou)西湖や貴州省(Guizhou)花江峡谷大橋どの観光地では、スマート予約や混雑予測技術を活用し、観光客にリアルタイムの情報を提供することで、利便性の向上が図られた。(c)東方新報/AFPBB News