中国・青島、12回連続でクレーン作業効率の世界記録を更新
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【8月5日 People’s Daily】「1時間で60.9本のコンテナを処理!」、山東港湾グループ青島港の完全自動化コンテナターミナルで、クレーンの単機平均作業効率で再び「荷役効率世界記録」を更新した。青島港の「連鋼イノベーションチーム」が12回連続で世界記録を更新したのだ。
2013年、世界トップ10のコンテナ港のうち中国は7つを占めていた。しかし弱点もあった。自動化ターミナルが一つもなかったのだ。その時、青島港は自動化ターミナル建設プロジェクトをスタートさせた。複数の科学技術研究プロジェクトを率いた張連鋼(Zhang Lianggang)氏をリーダーに「連鋼イノベーションチーム」を編成して、自動化ターミナル建設という重大な任務を担わせた。
「海外で学ぶ?相手は車から降りて写真を撮ることも許さない。お金で買う?売り手は天文学な価格を提示した」、張氏は「核心部の技術は買えないし交換もできない。外国に頼らず自力でやるしかない」と、独自建設の決意を固めた。
プロジェクト開始時、張氏は肺がん手術後の回復養生期にあった。「命がけでも成功する保証はないが、命がけでなければ絶対にできない。」、張氏はチームを率いて昼夜を問わず働き続けた。
そして17年5月11日、青島港の自動化コンテナターミナルがいよいよ営業を開始した。号令一下、数千個のコンテナの荷役が始まり、皆の鼓動も高まった。
データが画面に表示された。ガントリークレーン1基あたり1時間に26.1本という作業効率を達成し、自動化コンテナターミナルの商業運用における初入港船に対する作業としての世界最高効率を記録したのだ!その瞬間、チームメンバーの目は涙で潤んだ。
第2期建設時、彼らは「第1期を超え、世界をリードする」という目標を掲げ、「水素動力+5G技術」など大胆な構想を取り入れた。第3期工事では、オール国産での完全自動化コンテナターミナル・スマート管理システム「A-TOS」を採用し、基礎のソフトウェア・ハードウェアから上層の応用技術に至るまでの核心技術の完全独自開発、自力制御に取り組んだ。
AGV(無人搬送車)の経路計画アルゴリズムは、全自動化コンテナターミナルの運行管理システムにおける「魂」とも言える中核的存在である。実際の作業環境をシミュレートするため、チームは摂氏零下10数度の低温環境で48時間の連続テストを実施し、数多くの試行錯誤を重ねた末、新たな「高効率自動化ターミナルAGV経路計画アルゴリズム」の導入に成功した。
「新しい知識を学び、新技術をマスターし続けることだけが、時代の流れに追いつく唯一の方法だ」、80年代生まれのチームメンバー・張常江(Zhang Changjiang)さんは切実にそう実感する。彼は3日3晩かけてAGVの充電という難問を解決し、機器の重量を12トン軽減し、バッテリーの寿命を12年以上延長に成功した。
「並走から先導へ」、「連鋼イノベーションチーム」の歩みは止まらない。
張連鋼リーダーのスマートフォンには港湾計画の青写真が保存されている。「我々は複数の技術革新を計画している。1つは人工知能など新たな質の生産力の加速的な『成果の実現』の推進、2つ目は次世代のスマート技術による高効率で環境に優しい軽量化港湾機械・荷役設備などインフラ部分の『技術革新』、3つ目は新世代の『スマート・エコ港湾』の建設だ」、張氏は自身の抱負をこう語る。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews