【6月24日 東方新報】上海出入国管理局は11日、同局が運営するホットライン「12367サービスプラットフォーム」について、2021年4月の開設以来、累計で約25万6000件の問い合わせに対応し、すべての案件を期限内に処理したと明らかにした。

 12367サービスプラットフォームの責任者・許暁芸(Xu Xiaoyun)氏は「外国人の訪中をより便利にするため、12367サービスプラットフォームでは従来の中国語・英語の2言語対応に加え、ロシア語、日本語、韓国語のサービスを新たに追加した。12367に電話をかけた利用者は、音声ガイダンスに従って自分の希望する言語を選ぶことができる。また、サービスは電話だけでなく、実際の現場にも広げており、地域のコミュニティや港湾関連企業に定期的に出向き、出入国政策の説明などを含む利便性向上のための活動を行っている」と語った。

「さらに、中国国際輸入博覧会(輸入博、CIIE)の期間中は、『輸入博専用窓口』を開設し、博覧会の総合サービスエリア内に移民管理政策の相談ブースを設け、世界中からの来訪者に対して通関に関する政策の質問に24時間体制で対応する」とも述べた。

 2021年4月、国家移民管理局の方針に基づき、12367サービスプラットフォームは正式に運用を開始した。以来、外国人旅行者や中国国民からの出入国管理政策や通関関連の問い合わせに年中無休で対応してきた。中国がトランジットビザ免除政策を次々と最適化し、一方的なビザ免除や相互ビザ免除の対象国を拡大していることを背景に、外国人の訪中意欲は高まり続けており、12367への外国人からの問い合わせも目に見えて増加している。統計によれば、今年に入ってすでに5000人以上の外国人に対して業務に関する相談などのサービスを提供しているという。

「こんにちは、パスポートをなくしてしまいました。どうすればいいですか?」——中国を訪れていたオーストラリア国籍の旅行者、イザベラ(仮名)さんは、ビザ免除で入国後、誤ってパスポートを紛失し、「12367サービスプラットフォーム」に緊急連絡を入れた。

 対応にあたったスタッフは、落ち着いた口調で「ご安心ください。オーストラリア領事館(上海)で仮パスポートの再発行が可能です」と案内し、手続きの方法や現地への行き方、さらにパスポート紛失後に関わるビザ関連の対応についても詳しく説明した。

 その後、イザベラさんは職員の指示に従い、無事に仮パスポートを取得。問題が解決したことに安堵し、「中国で移民管理の職員の皆さんの高い専門性と温かさを実感しました」と感謝の言葉を述べた。(c)東方新報/AFPBB News