人工知能、深層学習から発展のパワーを与えることまで・中国
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【6月21日 Peopleʼs Daily】過去10年間、深層学習を主要な技術路線とする人工知能(AI)が次々とブレークスルーを起こし、深度求索(DeepSeek)、チャットGPT(ChatGPT)、Soraなどの応用事例が、技術の多様な可能性を示してきた。革命的な汎用技術として、人工知能は人びとの日常生活、生産、学習研究の中に急速に浸透し、人類の経済・社会の情報化のプロセスを「知能化」という新たな段階へと発展させた。
早くも1956年には、米国のダートマス大学(Dartmouth College)が開催した夏季ワークショップで、人工知能の概念が初めて提唱されたが、実用化には至らなかった。
12年、昨年のノーベル物理学賞受賞者のカナダトロント大学(University of Toronto)のジェフリー・ヒントン(Geoffrey E. Hinton)教授とその研究チームは、機械学習を基盤とした深層学習神経ネットワークモデルを提案し、AI分野の発展に大きな波及効果をもたらした。これにより、音声識別、画像認識、自然言語処理など複数の分野が急速に進化した。
2022年前後には「生成AI」が全面的に爆発的な勢いで発達した。22年11月、米国オープンAI(OpenAI)がChatGPTをリリースし、より大規模なモデルによる強力なコンテンツの生成(AIGC)機能を実現した。24年2月、同社はテキストから動画を生成できる大規模モデル「Sora」を発表した。これにより生成AIは、文字や画像、音声など単一の情報形式にしか対応しない「単一モーダル」から、画像やテキストなど複数の形式を統合的に理解できる「マルチモーダル」へと進化しつつある。
同時に、世界中のAIビッグモデルが互いに競い合い、さまざまなモデルが独自の強みを発揮しながら共に進化を繰り返すという状況が出現した。
25年1月、中国の人工知能企業「深度求索」はニューモデル「DeepSeek-R1」を発表し、その革新的技術と商業化の潜在力に世界が注目した。このモデルが世界を驚かせた理由は、卓越した自然言語処理性能を発揮しただけでなく、訓練方法のイノベーションにより従来の類似モデルが大量に必要としていた計算リソースを大幅に削減し、使用コストを著しく抑えた点にある。
これにより、ユーザーはR1を自身のローカルデバイス上に導入し、より安全で個別に最適化されたサービスが利用できるようになる。特に重要なのは、DeepSeekがオープンソースモデルであることだ。これがグローバルなイノベーションに新たな機会をもたらし、将来的に業界全体がオープンソースを主流とする発展方向に向かう可能性がある。
判別から生成へ、単一モーダルからマルチモーダルへ、専用から汎用へ、これは「スマート化発展」の新たな段階を象徴する重要な指標だ。
スマートフォンアプリやスマートスピーカーのようなAIアシスタントから、スマートカーやロボットのように身体性を持つAIまで、さらには一人ひとりのニーズに合わせたサービスを提供するAIエージェントやAIを前提に設計された製品・サービスまで、このような技術が我々の暮らしに急速に近づいてきている。
機械学習とは、データを用いてモデルを訓練し、コンピューターがデータから規則を学習し、予測や意思決定を行うことを指す。人工知能の中核的な推進力として、機械学習は膨大なデータから価値ある情報を抽出することで、人類が予測、判断、必要なコンテンツの生成を行うのを支援し、タスク処理効率を向上させるものだ。
今年はAIがより広範で深い応用へと進む重要な年になると予想される。AIインテリジェントエージェント(またはAIエージェント)は、今年のAIの発展と応用の注目すべきポイントになると期待されている。
AIインテリジェントエージェントは、人工知能技術の集大成とも言える存在で、自律性、感知能力、意思決定能力、行動能力といった高度な機能を備えている。これにより、タスクに対する理解と実行環境の認識を通じて、適切なAIモデルを自律的に選び出し、必要な行動を選択・実行することが可能となる。こうしたAIは、産業、医療、交通、金融、家庭など多様な分野で幅広い応用が可能になる。
AIエージェントを通じて、様々なAI技術がより便利に、より広く、より効果的に活用されるようになり、数多くの分野で根本的な変革が引き起こされる。また、急速に発展する「科研インテリジェンス(AIを活用した科学研究)」は、科学の進展における新たなパラダイムを生み出し、科学技術のさらなる発展を力強く後押しするものになっている。
歴史的に見て、かつて機械動力や電気技術が人間の肉体労働能力を飛躍的に拡大したように、AIは人間の知的能力を加速的に拡大し、生産力の質的な飛躍を新たに推し進め、人類社会の発展に全面的で深遠な影響を与えると考えられる。
AIの先進的な生産力が推進する「社会のスマート化」の歴史的な潮流の中で、人類は自らの運命を掌握し主導するため「AIを操る能力」を身につける必要がある。
我々は、AIが経済の繁栄と環境保護、公共の利益と個人情報の保護、法規制と倫理規範の遵守、公平公正と包容調和の促進という軌道の上で発展できるように努力し、AIが全人類の持続可能な発展に資するようにしていかなければならない。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews