中国とベトナム・ハノイ間の国際道路輸送ルートが正式に開通
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【5月19日 東方新報】中国とベトナム・ハノイを結ぶ国際道路輸送ルートが、14日に正式に開通し、開通式は広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)の南寧市(Nanning)と雲南省(Yunnan)の昆明市(Kunming)で同時に開催された。これは、中国側の貨物車両が大メコン圏(GMS)越境交通協定(CBTA)に基づく証明書を用いて、初めてベトナム本土に入境したことを意味する。
この輸送プロジェクトは5月14日から16日まで行われ、輸送品目には電子部品、生鮮野菜、日用品などが含まれる。輸送ルートは以下の2つに分かれる。
ルート1:広西チワン族自治区と山東省(Shandong)青島市(Qingdao)からの12台の貨物車と1台の旅客車が車列を組み、南寧総合保税区を出発。広西の友誼関口岸(港)を経て出境し、ベトナムの友誼口岸から入境。ベトナムのランソン省、バクザン省、バクニン省を経由し、最終的にハノイに到着する。全行程は約400kmで、所要時間は2日間を見込んでいる。
ルート2:雲南省からの6台の貨物車と1台の旅客車が昆明総合保税区を出発し、雲南の河口口岸を経由して出境。ベトナムのラオカイ口岸から入境後、ラオカイ省、イエンバイ省、ヴィエットチーを通ってハノイに到達する。全行程は約700キロで、同じく2日間を予定している。
今回の輸送は出発地から受取地までを直接つなぐ「ドア・ツー・ドア」「ポイント・ツー・ポイント」の直行輸送を実現しており、従来の輸送方式と比べて各車両ごとに約1日の時間短縮が可能で、輸送コストも800〜1000元(約1万6111〜2万1390円)削減できる。これにより、輸送の効率が大幅に向上し、コストも大きく削減された。中国・ベトナム間の国際道路輸送の円滑化レベルが一段と高まった。
今後、中国・ベトナム両国はこの直行輸送に関して、道路条件やリスク要因などをさらに評価・分析し、輸送の円滑化を妨げる要因の解決を模索する。また、越境輸送システムの整備と拡充を進め、貨物および人員の越境輸送をより一層便利にする取り組みを強化していく方針だ。(c)東方新報/AFPBB News