中国の復旦大学で相次ぎ快挙 世界最速の半導体電荷記憶デバイスなど開発
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【4月24日 CGTN Japanese】中国の名門・復旦大学で世界的な技術的快挙が相次いでいます。特に、世界最速となる半導体電荷記憶デバイスの開発成功は、今後のコンピューターアーキテクチャーを大きく変える可能性を秘めています。
復旦大学は17日、同大学の集積チップ・システム全国重点実験室およびチップ・システム最先端技術研究院に所属する周鵬・劉春森チームが、超高速な新型フラッシュメモリー「破暁(PoX)」を開発したと公式サイトで発表しました。このデバイスは400ピコ秒という驚異的な書き換え速度を誇り、毎秒最大25億回の操作をおこなえることに相当します。
これは現在、世界で実現されている中で最も高速な半導体電荷記憶技術であり、記憶と計算の速度がほぼ同等である点が特徴です。大規模な集積化が進めば、従来のメモリーとストレージの区別をなくし、人工知能(AI)の大規模モデルをローカルに搭載できる新たなコンピューターの形が期待されています。なお、この研究成果は世界的学術誌「ネイチャー」に掲載されました。
さらに復旦大学は、3日にも大きな成果を報告しています。周鵬氏と包文中氏が率いる合同チームが、2次元半導体チップ「無極」の開発に成功しました。このチップでは、世界で初めて5900個のトランジスタを一つのチップに集積することに成功し、2次元半導体エレクトロニクスにおける技術的ボトルネックを打破しました。
復旦大学の集積チップ・システム全国重点実験室は、2022年に設立が承認された研究機関であり、中国が直面している集積回路分野の技術的ボトルネックの克服を目的としています。今回の一連の成果は、その取り組みの一環として世界から注目を集めています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News