【4月23日 AFP】イスラエル警察は22日、地中海沿岸でサメに襲われたとみられ、行方不明となっている男性を捜索していると発表した。同国でサメの襲撃が報告されたのは数十年ぶり。

捜索活動は22日も男性が行方不明になった中部ハデラ市付近の地中海南東部で続けられた。

捜索活動に参加している消防救助部隊の指揮官ドロン・エルマシャリ氏は「捜索エリアは非常に広く、非常に複雑だ。サメの近くで潜水する危険性がある」と述べた。

緊急援助団体は21日、男性がサメに襲われたとの目撃情報を受けた後、ハデラ近くの海岸で男性が行方不明になったとの連絡を受けたと述べた。

現場にいたAFP記者は、背びれを水面に出す複数のサメのシルエットを目撃した。

地中海の穏やかな水域でのサメの攻撃はまれだが、特にハデラ沖ではサメの目撃情報が相次いでいる。冬季には地元の発電所の近くに数十匹が集まることが知られている。

発電所はタービンを冷却するために海水を使用し、その後、温まった水を放出するため、これがメジロザメやドタブカを引き寄せると考えられている。

これらの種は全長数メートルまで成長するが、一般的には人間に対して攻撃的ではない。

ハデラ沖の冬のサメの個体数は近年増加しており、これは発電所の拡張とサメ捕獲を禁止する法律の施行によるものと考えられている。(c)AFP