【4月21日 Peopleʼs Daily】「ここ数年、毎年どんどん良くなっている」、北京市のタクシードライバー・宋(Song)さんは、ガソリン車からEV車への切り替わりで空気が良くなったと感じている。

「100秒以内に電池交換が終わり、車から降りる必要もない」、宋さんは北京で最初に「EV車タクシー」を運転したドライバーの一人だ。宋さんは、充電済みバッテリーへの交換の手軽さに満足しており、また大気の状態の改善を肌で実感している。

「以前は渋滞の時に窓を開けると、排気ガスの臭いがした。今ではEV車が増えたおかげで、排気ガスが大幅に減った」と言う。

「匂いで分かる変化」の背景には「目に見える共同の努力」がある。大通りや路地を走るタクシーやバスの多くが新エネルギー車に替わっている。冬の暖房の主なエネルギーも天然ガスになっている。データによると、昨年の北京の大気は、「大気の質が良好な日数が歴史上最多」「深刻な汚染の日数が歴史上最少」という2つの「歴史的新記録」を達成した。

 冬の太湖(Taihu)、遠くの山々がまるで美女の眉のように見え、青く輝くさざ波が湖面に広がっている。太湖では20年近く中断されていた水上クルーズが久々に再開された。

 クルーズ船に乗った昔から地元に住む人たちは「太湖の風の匂いには、藍藻の異臭が全く感じられなかった」と感嘆の声を上げた。

 太湖が自信を持って水上クルーズを再開できたのはなぜか?

 2024年の太湖の平均水質は30年ぶりに、水質5分類のうち養殖や遊泳にも適した「III類」に達し、良好な湖の水質レベルの合格基準に達した。

 北から南まで、青空と澄んだ水を目で見て実感できる。「青空、緑の大地、澄んだ水」の美しい中国が映し出され、まさに中国式現代化の生命力と活力を体現している。

 今日、生態環境の改善は、人びとの生活に最大の利益をもたらし、全ての人に恩恵を与えている。「青空と澄んだ水」という「目に見える改善」の背景には、発展の「グリーン要素」の増加があり、エコロジー重視の新しい発展理念が深く浸透していることを反映している。

 元ベルギー駐中国大使であるパトリック・ナイス(Patrick Nijs)氏は「中国で農作業の帽子をかぶり鍬(くわ)を振るう外国人農民」として知られている。13年に大使の任期を終えた後、早期退職を選択し、妻とともに中国に定住し、有機農場を経営している。

 なぜナイス氏は中国でエコロジーの夢を追い求めているのだろうか?

 ナイス氏は「中国は緑豊かな繁栄の道を切り開いている」と言う。彼は、中国こそが自身の夢を追うのにふさわしい土地だと信じており、生態学的観点から中国の質の高い発展を目の当たりにしてきたという。

 今日、中国は高品質な発展の「緑の基盤」に深く根を下ろし、ますます多くの人びとが実際の行動でこの発展方向に賛同の意を示している。

 例えば、新エネルギー車もそうだ。24年には生産・販売台数が1200万台を突破し、10年連続で世界一となり、輸出台数は128万4000台で前年比6.7%増となり、引き続き世界をリードしている。これは、中国の自動車産業の発展のマイルストーンであるだけでなく、世界的な排出削減の取り組みにおける「緑のマイルストーン」でもある。

 中国の新エネルギー車は、多くの国々の街中でよく見かけるようになった。「環境にやさしい」「二酸化炭素排出削減」「汚染低減」「エコな移動手段の実現」「エジプト人に大人気」などなど、多くの海外ユーザーが中国の新エネルギー車のファンとなった理由を、このように率直に説明している。その共通点は「グリーンで低炭素な発展」の理念への尊敬だ。

 今日の中国は「グリーンで低炭素な発展が生態系と環境問題の根本的な解決策である」ということを、実際の行動で証明している。

 明日の中国は、グリーンな生産方式とライフスタイルを加速し、高品質の生態環境と高品質な発展の相互促進を実現し、その優位性を享受するだけでなく、未来を勝ち取ることができるだろう。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews