宅配便500億件突破、中国で前年より18日早く達成
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【4月17日 東方新報】「中国国家郵政局」公式微信(ウィーチャット、WeChat)アカウントが伝えたところによると、監視データに基づき、2025年4月11日時点で中国国内の宅配便取扱件数が累計500億件を突破した。これは前年より18日早い達成となった。
国家郵政局は、今年に入ってから一連の消費促進政策が実効性を発揮し、消費市場は全体として安定した成長を維持していると述べている。消費環境の改善、消費シーンの多様化、消費構造の高度化といった流れが、宅配市場の規模拡大を後押ししており、郵便・宅配業界は、サービス網の拡充やサービス商品の革新、品質向上を進めることで、多様化する消費ニーズに対応している。
農産物の流通においても、郵便・宅配業は流通コストの削減や流通効率の向上などで重要な役割を果たしている。国家郵政局によれば、各地で「共同配送」や「旅客・貨物・郵便の融合」といった形態が模索されており、県・郷・村の三層構造による物流ネットワークの整備が進められている。たとえば青海省大通県では、公共バスの余剰スペースを活用し、郵便や宅配業者の荷物を都市間バスで運ぶ取り組みが進められている。さらに、交通ターミナルにEC業者や地元の特産品企業を誘致し、拠点の共有によって仕分け・保管・中継・集配を一括して行う仕組みが構築され、地方の消費活性化につながっている。
国家郵政局はまた、デジタル製品、家電、キッチン・バス関連製品といった耐久消費財の「買い替え促進政策」が強化され、これらの商品群の売れ行きが好調であると指摘。政策の実行をサポートするために、郵便・宅配企業は専用の配送サービスプランを展開し、リバース物流(返品・回収)ネットワークを強化。新品の配送、旧品の回収・解体、設置調整、環境配慮型リサイクルといった一連のサービスを統合し、効率的で便利なワンストップ型サービス体制を構築している。
加えて、スマート情報技術の導入を強化することで、注文から配達までの全プロセスのデジタル管理を実現。これにより、運営効率とサービス品質を向上させ、ユーザー体験の最適化に貢献している。また、物流コストの削減や、資源節約型社会の構築にも業界として貢献している。
国家郵政局発展研究センター戦略企画研究部の主任・劉江(Liu Jiang)氏は、「今年に入ってから中国経済は安定成長の軌道にあり、新旧の政策が相互に作用し、市場の信頼感を効果的に高めている。宅配便の取扱件数が500億件を突破したことは、消費市場の回復、産業構造の高度化、経済運営の安定した前進を示している」と語った。
劉氏はまた、郵便・宅配業が生産・消費の両面、オンライン・オフライン、都市・農村にわたって広くサービスを提供する現代物流の象徴的産業であり、経済社会の発展において先導的・基盤的・戦略的役割を担っていると述べた。今後も消費促進政策の継続的な実施と、業界の新たな成長エネルギーの拡大により、郵便・宅配業は物流分野における牽引力を強め、経済の循環をスムーズにし、実体経済の効率向上に寄与しながら、中国経済の高品質な発展を後押ししていくという。(c)東方新報/AFPBB News