【5月13日 AFP】米国の監督・プロデューサーとして低予算の「B級」映画を多数制作したことで知られるロジャー・コーマン(Roger Corman)氏が9日、カリフォルニア州サンタモニカ(Santa Monica)の自宅で死去した。98歳。親族が11日、インスタグラムの公式アカウントで公表した。

 コーマン氏は1926年、ミシガン州デトロイト(Detroit)生まれ。低予算映画の早撮りで知られ、わずか2日で制作した『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(The Little Shop of Horrors)』など、数多くの作品がカルト的人気を博した。

 映画データベースIMDbによると、監督およびプロデューサーとして500作品以上に携わった。キャリアを通じて、俳優のジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)さんやロバート・デ・ニーロ(Robert De Niro)さん、映画監督のフランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola)氏やマーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)氏ら、ハリウッドの大物を世に送り出すきっかけをつくった。

 親族はインスタグラムで、「彼の映画は革命的で、因習を打破し、時代の精神を捉えていた」との考えを示し、「どのように記憶されたいかとの質問には、『私は映画監督の一人。ただそれだけだ』と答えていた」と明らかにしている。(c)AFP