【5月12日 AFP】(更新)イスラエルは12日、パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)南部ラファ(Rafah)の住民に対する避難命令の対象範囲を拡大した。一方、ガザの民間防衛当局は同日、中部デイルアルバラ(Deir el-Balah)で医師2人が殺害されたと発表した。

 目撃者によると、イスラエル軍は11日、エジプトと接するラファも攻撃した。

 イスラエル軍は今週、国際的な批判を無視してラファ東部に侵攻。援助物資を搬入する上で重要な検問所を事実上閉鎖した。

 イスラエルによると、これまでに避難命令を受けて30万人がラファを脱出した。避難命令の対象範囲はラファ東部へ拡大され、住民は水タンクやマットレスなどの荷物を車に積み上げ、退避の準備をした。

 住民はラファ北西マワシ(Al-Mawasi)地区にある「人道地帯」に退避するよう通告されている。

 イスラム組織ハマス(Hamas)は、イスラエルは「ラファの侵攻対象を市中心部と西部の新たな地区に拡大している」と非難した。

 国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は12日、クウェートで開催された国際会議でビデオ演説し、「即時の人道的停戦、無条件での人質全員の解放、人道援助の即時拡大」を改めて呼びかけた。(c)AFP