【4月24日 AFP】筋肉の硬直が徐々に悪化する神経性の難病、スティッフパーソン症候群を患っているカナダのポップ・ミュージック界の大スター、セリーヌ・ディオン(Celine Dion)さん(56)が、病気を公表してから初となるインタビューに応じ、「一日一日を精いっぱい」生きていると語った。

 ディオンさんは、スティッフパーソン症候群と診断されたことを2022年12月に公表した。

 この病気では、上半身や両手足の筋肉が徐々に硬直し、騒音や精神的ストレスで筋肉のけいれんが誘発される。進行性で、今のところ根治はできないが、治療によって症状をコントロールすることはできる。米国立衛生研究所(NIH)によると、女性の発症率は男性の2倍とされる。

 ファッション誌ヴォーグ仏版のインタビューに応じたディオンさんは、「体調は良い」が「週5日、運動療法、理学療法、発声療法を受けている」と明かしている。

 ディオンさんは昨年5月、体力の低下を理由に、2023〜24年に予定されていた公演の中止を余儀なくされた。

「病気は克服していない。病気は今も私の中にあるし、これからもずっとあるだろう。科学的な研究によって治療法が見つかるのを願っているが、今のところは病気と共に生きていくことに慣れていかなければならない」と心情を吐露。

 ステージに復帰する予定について問われると、今は「答えられない」とし、「分からない。自分の体が教えてくれるだろう」と答えている。

 ディオンさんは今年2月、第66回グラミー賞(Grammy Awards)授賞式にサプライズで登場し、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)さんに年間最優秀アルバム賞を授与した。(c)AFP