【3月22日 AFP】アフリカ東部ウガンダの国防省は21日、ヨウェリ・ムセベニ(Yoweri Museveni)大統領(79)が、息子のムホージ・カイネルガバ(Muhoozi Kainerugaba)将軍(49)を軍のトップに任命したと発表した。

 カイネルガバ氏は長年、軍トップの座を狙っていると臆測されてきたが、それを裏付ける形となった。

 カイネルガバ氏は現役の軍人であるため、政治について許可なく発言することは憲法で禁じられている。だが、政治的話題についての発言も多く、SNSの投稿が外交問題にまで発展したこともある。

 昨年は、現在は削除されたX(旧ツイッター)への投稿で、2026年大統領選に出馬する意向を示唆。自らの父親に対する皮肉のように「われわれの時代が来ていることに、どれだけの人が同意してくれるだろうか? 年寄りに支配されるのはもうたくさんだ」と書き込んだ。

 2022年にはケニア侵攻を示唆する投稿をし、外交問題に発展。ムセベニ大統領からソーシャルメディアへの政治的内容の投稿を禁止されたが、わずか数日後に大将に昇格した。

 昨年はウクライナ侵攻について、西側諸国は「無用の親ウクライナプロパガンダ」を広めていると非難。ロシアの首都モスクワが「帝国主義勢力」に脅かされることがあれば、防衛のために援軍を送ると表明した。

 ムセベニ大統領親子を侮辱した容疑で拘留中に拷問を受けたとして、2022年にドイツに逃亡した著名な作家カクウェンツァ・ルキラバヴァイヤ(Kakwenza Rukirabashaija)氏はカイネルガバ氏について、「切れやすい」「小さな暴君」と表現している。(c)AFP