【2月7日 AFP】ジョージアのサロメ・ズラビシビリ(Salome Zurabishvili)大統領は6日、同国の親ロシア派支配地域アブハジア(Abkhazia)にロシアが海軍基地の建設を計画していると報じられていることについて、黒海(Black Sea)の安全保障に「脅威」をもたらすとして反対する姿勢を示した。

 ロシアの侵攻を受けるウクライナがロシア黒海艦隊への攻撃を強化した昨年10月、アブハジアの指導者、アスラン・ブジャニヤ(Aslan Bzhania)氏が、黒海に面する港町オチャムチラ(Ochamchire)に「近い将来」、ロシアの海軍基地を設置することで同国と合意したと発言したと報じられていた。

 ズラビシビリ氏はこの日、議会で演説し、「ロシアは黒海のわが国領海に対立を持ち込み、黒海の戦略的な展望に脅威をもたらそうとしている」と訴えた。

 ズラビシビリ氏は、ロシアは「ジョージアに対するハイブリッド戦争で新たな攻撃を始めた」とも警告した。

 大統領は主に象徴的な役割にとどまるが、ズラビシビリ氏は2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、ウクライナ支持の立場を鮮明にし、政府はロシアに接近し過ぎだと繰り返し批判している。

 ロシアは2008年のジョージアとの紛争を経て、アブハジアともう一つの親ロシア派支配地域、南オセチア(South Ossetia)の「独立」を承認。いずれの地域にも恒久的な軍事基地をすでに設置している。(c)AFP