【2月7日 AFP】6日に行われたサッカーアジアカップ(2023 AFC Asian Cup)準決勝で、ヨルダンに敗れた韓国のユルゲン・クリンスマン(Jurgen Klinsmann)監督が、決勝進出の目標を達成できず結果に「怒っている」としながらも、辞任は否定した。

 韓国はアジア最高の選手である孫興民(Son Heung-Min、ソン・フンミン)を擁しながら、ヨルダンに0-2で完敗。1960年以来となるアジアカップ制覇には届かなかった。

 1年前に就任したクリンスマン監督だが、韓国のファンとメディアの信頼を勝ち取ることができておらず、敗退を受けて辞任要求の声に直面する可能性が高い。

 それでもクリンスマン監督は、辞任するつもりはあるかというAFPの質問に対して、「何かをする予定はない」と返答。「予定しているのは、大会の分析を行い、連盟とよかった点、よくなかった点を話し合うことだ」と話し、「いい部分もたくさんあった。チームは成長途中で、W杯(World Cup)に向けて発展させていく必要がある」と続けた。

「仕事は山積みだ。それ以外のことはまったく考えていない」

 選手時代にW杯制覇を果たしたクリンスマン監督だが、指導者としてはそれに匹敵する実績を残せておらず、韓国国内ではヨルダン戦の敗戦後に笑顔を見せていたことが批判されている。会見では、ヨルダンのフセイン・アムータ(Hussein Ammouta)監督と敗戦後に笑顔であいさつを交わしたのはなぜかという質問も飛んだ。

 指揮官は「がっかりだし、怒っている」と話し、「最初の20~30分は試合に入れていなかった」と振り返った。

 孫興民もBeINスポーツ(beIN Sports)に対し、「非常に落胆しているし、結果に打ちひしがれている」と話し、「ヨルダンは今大会、見事な戦いを見せている。勝利にふさわしいし、最後まで戦っていた」と認めつつ、「僕らにとってはすごく残念な夜になった」と嘆いた。

 ファンに対しては、「期待に沿えなくて本当に申し訳ない」と謝罪。「選手としてもっと成長し、代表チームを次のステップへ進める手助けをしたい」と語った。(c)AFP