【12月21日 AFP】2024年パリ五輪大会組織委員会のトニー・エスタンゲ(Tony Estanguet)会長は20日、サーフィン会場の審判用タワー建設を予定通り進めると述べた。

 フランス領ポリネシアのタヒチ(Tahiti)島チョープー(Teahupoo)で行われるサーフィン競技をめぐっては、新しい審判用タワーの建設に使う作業台船が、今月行われたテストでサンゴ礁の一部を破壊し、環境団体などから懸念の声が上がっていた。

 国際サーフィン連盟(ISA)は、審判用タワーの建設は必須ではないとして、組織委と地元政府に陸上や海上、ドローンからのライブ映像での採点を提案していたが、それを否定する形となった。

 エスタンゲ氏は「地元では建設作業を予定通り開始することが満場一致で決定しており、われわれはそれを支持する」と述べ、ISAの提案も検討したが、不十分と判断したと説明。映像撮影の技術面やセキュリティー面など、複数の点で実現は困難という結論になったと明かした。

 ポリネシアのモエタイ・ブロテルソン(Moetai Brotherson)行政長官は、来年5月13日までのタワー完成を予定し、五輪前のテストとして行われるワールドサーフリーグ(WSL)の大会に間に合わせるとしている。(c)AFP