【12月15日 AFP】米ロサンゼルスで14日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が始まった2020年に死亡し、引き取り手のない「無縁遺骨」約2000柱が共同墓地に埋葬された。

 埋葬式には宗教界や政界の指導者だけでなく、一般市民も数十人参列した。

 ロサンゼルス郡のスーパーバイザー、ヒルダ・ソリス(Hilda Solis)氏は、「悲しいことに、2020年に死亡した1937人は、遺骨の引き取りを名乗り出る近親者がいなかった」と述べた。

 ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)によれば、ロサンゼルス郡は新型コロナの被害が最も大きい郡の一つで、2023年3月までに約370万人が感染、3万5000人以上が死亡した。

 ロサンゼルス郡は1896年から毎年、無縁遺骨の埋葬式を行っている。

 ソリス氏は「これらの人々は、ホームレスだったか近親者がいない可能性がある。遺族が遺骨を引き取れるよう、死亡から埋葬までに3年間の待機期間を設けている」と説明した。

 昨年埋葬されたパンデミック前の2019年分の「無縁遺骨」は1600柱強だった。(c)AFP