【12月5日 AFP】ニュージーランドの首都ウェリントンでこのほど、キウイのひな4羽が生まれているのが確認された。野生環境では約150年ぶりとされ、保護活動家らが喜びの声を上げている。

 ふわふわした羽毛を持つ飛べない鳥キウイは、同国の象徴として愛されているが、野生のキウイを見たことがある住民は少ない。

 慈善団体「キャピタル・キウイ・プロジェクト(Capital Kiwi Project)」は昨年、首都でのキウイ再導入を目指し、数十羽の成鳥を近郊の山に放した。

 同団体は先週2羽、今週さらに2羽のひながかえっているのを確認。ウェリントンの山中でキウイが生まれたのは、ここ150年超で初めてとみられている。

 ポール・ワード(Paul Ward)代表はAFPに対し、ひなの誕生は「ここ数年努力してきたチームにとって極めて特別なこと」であり、「ウェリントンの裏山でキウイの野生個体数を増やすという目標において、非常に大きな節目だ」と喜んだ。

 ワード氏によると、同団体がこれまでに放した成鳥63羽のうち、観察を続けているのは4分1のみ。そのため同氏は、さらに多くのひなが生まれている可能性があると期待を示している。(c)AFP