【12月3日 AFP】ウクライナは2日、ロシアが占拠する南部のザポリージャ(Zaporizhzhia)原子力発電所が外部電源を一時喪失したと発表した。2本の送電線が一晩で切断され「事故」につながる恐れがあったと述べた。

 同発電所をめぐっては、昨年、ロシアに占拠されて以降、何度も電力供給を失っており、ウクライナとロシアの間では非難の応酬が続いている。

 ウクライナの原子力事業者は、外部電源を喪失したためディーゼル発電機20機からの電力供給に切り替えたと明らかにした。また、ウクライナの専門家により電源の切り替えが早急に行われたとし、「原子力事故の一歩手前だった」と続けた。

 AFPでは、ウクライナの主張を現時点では検証できていない。

 ロシア側が配置した運営事業者は、夜間にディーゼル発電機を使用したことを認めたが、安全な条件下での稼働で基準違反は報告されていないとした。

 国際原子力機関(IAEA)はロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、同発電所が外部電源を喪失するのは8回目だと指摘した。(c)AFP