【11月24日 AFP】タイでこのほど、地方で農作物を荒らし環境に悪影響を与えていたイグアナ150匹超が捕獲された。国立公園・野生動物・植物保全局(DNP)が21日、明らかにした。

 体長1.5メートル以上に成長するイグアナの生息地は中南米。本来タイには生息していないが、ペットとして人気がある。

 地方をうろついているイグアナは、ペットとして飼われているうちに逃げ出したか、故意に野生に放たれたとみられる。

 DNPによると、首都バンコク北方約160キロに位置するロッブリ(Lopburi)県パッタナーニコム(Pattana Nikom)地域で、イグアナ134匹が捕獲された。

 また、東北部のウドンタニ(Udon Thani)県で6匹、そのほかの地域で23匹発見されたという。

 DNPは、ロッブリでは多くのイグアナが野生で生息し、農作物を荒らしており、環境や生態系に影響を与えているとしている。

 捕獲したイグアナは、バンコクの北東に位置するナコンナーヨック(Nakhon Nayok)などにある野生動物センターで飼育される。

 DNPによると、61県の約260人がイグアナの飼育届を出しており、その数は計3600匹以上となっている。

 政府は今月、環境への影響を懸念しイグアナの輸入を禁止した。

 当局によると、イグアナを密輸した場合、10年以下の禁錮または100万バーツ(約420万円)以下の罰金が科される可能性がある。

 映像はDNPが21日撮影・提供。(c)AFP