【11月23日 AFP】ミャンマー・シャン(Shan)州タウンジー(Taunggyi)で21日、仏教伝統のタザウンダイン(Tazaungdaing)祭りが復活し、熱気球やランタンが夜空に舞い上がった。しかし、軍と反体制派勢力の衝突が激化する中、軍が支援する祭りの来場者はまばらだった。

 新型コロナウイルスの流行や2021年の軍事クーデターに伴う混乱を経て、タウンジーでの開催は3年ぶりとなった。

 祭りは例年、多くの人が詰めかけにぎやかな雰囲気に包まれる。大量の花火が取り付けられた手作りの熱気球が飛ばされ、デザインや爆発の壮大さを競うコンテストが行われる。

 だが軍の管理下で開催された今年の祭りには例年の盛り上がりはなかった。来場者はまばらで、各地で反体制派勢力との戦闘が続いているため、会場には多数の治安部隊員が配備された。

 タウンジーはシャン州南西部に位置する。約350キロ離れた州の北東部では、少数民族の武装組織の連合が先月27日に軍事政権に攻勢を仕掛けて以来、激しい戦闘が続いている。

 フェンスの向こうの観客エリアは、例年飲み騒ぐ人々で混み合うが、今年は少人数で敷布に座るグループが幾つかあるだけだった。

会場を訪れたヌヌセインさん(70)は「今年は来場者が少ない」「もっと人が来るはずなのに本当に残念」と話した。(c)AFP