【11月10日 AFP】フィリピン政府は10日、中国と領有権を争う南シナ海(South China Sea)のアユンギン礁(セカンド・トーマス礁、Second Thomas Shoal)付近で、中国海警局の船が放水銃を撃つなどの「危険な嫌がらせ」をしてきたと非難した。

 同海域では約3週間前にフィリピンの補給船と中国船の衝突が起きたばかり。

 フィリピン政府によれば、軍のアユンギン礁への定期補給を違法に妨害しようと、中国海警局などの船が「無謀な嫌がらせ、妨害、危険な航行」を行ってきた。

 政府の「西フィリピン海タスクフォース」は「中国海警船はフィリピンの船に向けて放水銃も撃ってきた」と述べた。本件については、在中国フィリピン大使館が中国外務省に抗議したという。

 しかし中国は、フィリピンの輸送船2隻と巡視艇3隻が中国領海内に侵入したため、「取り締まりを行った」と主張している。

 中国海警局の報道官は、「フィリピン側の行動は、中国の領土主権を侵害している」「フィリピンに対し、侵害行動を直ちに中止するよう求める」と述べた。(c)AFP