【10月26日 AFP】スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)のシャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)監督は25日、クラブ幹部がレアル・マドリード(Real Madrid)のビニシウス・ジュニオール(Vinicius Junior)に対する人種差別を鼻であしらい、同選手を「ピエロ」呼ばわりしたソーシャルメディアへの投稿について、容認できないと述べた。

 バルセロナ取締役会の広報担当代理を務めるミケル・カンプス(Miquel Camps)氏は24日、レアルがSCブラガ(SC Braga)との対戦中、X(旧ツイッター)に「これは人種差別ではない、(ビニシウスは)ピエロであることで平手を打ちを受けて当然だ。ピッチの真ん中での不要かつ無意味なステップオーバーに何の意味があるのか」と投稿していた。

 カンプス氏はこの投稿を削除したが、スペインメディアはレアルのフロレンティーノ・ペレス(Florentino Perez)会長が、抗議のため28日に敵地で行われるバルセロナとの伝統の一戦「エル・クラシコ(El Clasico)」を観戦しないと報じている。

 ビニシウスは21日のセビージャFC(Sevilla FC)戦で人種差別行為を受けており、セビージャは差別行為をした男をスタジアムから追放していた。

 シャビ監督はこの日、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2023-24)のシャフタール・ドネツク(Shakhtar Donetsk)戦で2-1の勝利を収めた後、投稿がクラシコの緊張を高めたとし、これを容認できないと述べた。

 シャビ監督は「削除されているから私が何かを言う必要はない。それで十分で、それだけだ」としつつ、「緊張を高めるものは好きではない。(レアルが)審判に条件をつけようとするのも、この『ツイート』も好きではない。私はフェアプレーと互いに尊重し合うことが好きだ」と述べた。

 バルセロナのラファ・ジュステ(Rafa Yuste)副会長はモビスターTVに対し、「ビニシウスが私の言うことを聞いているのなら、こういったことを2度と繰り返さない」と誓い、同選手に謝罪している。(c)AFP