【9月28日 AFP】台湾が初めて自主建造した潜水艦「海鯤(Hai Kun)」の進水式が28日、南部・高雄(Kaohsiung)で行われ、蔡英文(Tsai Ing-wen)総統が出席した。

 蔡総統は台湾の旗で覆われた艦首の前で、「歴史はこの日を忘れないだろう」「潜水艦の自主建造はかつて『ミッション・インポッシブル』とみなされていた。だが、きょうわれわれが独自に設計・建造した潜水艦が皆の目の前にある。われわれは成し遂げた」と語った。

 貨物船や軍艦を専門とする造船会社「台湾国際造船(CSBC)」の鄭文隆(Cheng Wen-lon)董事長(会長)は、建造班は7年間24時間態勢で作業したと語り、海鯤を「非対称戦争における魔法の兵器」と呼んだ。

 海鯤は全長80メートル、排水量は2500~3000トン。米航空防衛機器大手ロッキード・マーチン(Lockheed Martin)から調達した戦闘システムと魚雷を備えている。

 今後海上試験が行われる。蔡総統は2025年までの就役を目指しているが、就役時期はそれよりも遅れる可能性があると指摘する防衛アナリストもいる。(c)AFP/Sean Chang, with Amber Wang in Taipei