【9月26日 AFP】ハンガリーのオルバン・ビクトル(Viktor Orban)首相は25日、スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟承認について、「急ぐ」理由はないと議会で主張した。

 ハンガリーは、スウェーデンのNATO加盟を承認していない。トルコも加盟を承認していないが、7月に手続きを進めることに合意した。

 オルバン氏はこれまで、ハンガリーはスウェーデンの加盟を支持しているとの主張を繰り返し、承認は手続き上の問題にすぎないと強調してきた。

 しかしこの日は、「わが国がスウェーデンのNATO加盟を承認せざるを得ない緊急事態はあるだろうか。そうした状況にあるとは思えない」と主張。「スウェーデンの安全保障に対する脅威は存在しない」と述べた。

 ハンガリーはスウェーデンについて、法の支配をめぐって「ハンガリーをしきりに非難しようとしており」「あからさまな敵対姿勢」を取っているとしばしば非難している。

 ここ数週間は、ハンガリーの民主主義の後退を指摘したとされる2019年の映像が再浮上したのを受け、スウェーデンへの批判を強めている。

 ハンガリーのシーヤールトー・ペーテル(Peter Szijjarto)外務貿易相は今月、スウェーデンの外相に「誹謗(ひぼう)中傷と偽情報がスウェーデンの学校で拡散されている」と非難する書簡を送った。

 オルバン氏は動画について、国際問題に発展しかねず、容認し難いと述べた。(c)AFP