【9月24日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis、86)は23日、訪問先の仏マルセイユでミサを執り行った。教皇はミサに先立ち移民問題に言及し、欧州諸国に移民を侵入者として対応しないよう訴えた。

 移民問題に直面する欧州に対し、教皇は移民への温かい対応を呼び掛けているが、これはフランスやイタリアをはじめとする多くの欧州連合(EU)加盟国の姿勢とは相反する。

 マルセイユには2日間の日程で訪問している。滞在期間中最も大きな行事となったミサは、普段はサッカーやラグビーの試合が開催されるベロドローム(Velodrome)スタジアムで行われた。

 ミサでは「難しい仕事に臨んでいます。私のために祈ってください」とフランス語で集まった信者に呼びかけた。

 また同日、出席した地中海(Mediterranean Sea)地域をめぐる会合では、「命をかけて海を渡ってくる人たちは侵入しようとしているわけではない。受け入れを求めているのです」と述べた。

 移民は「われわれの時代の現実であり、地中海周辺の3大陸が関わる変化だ。欧州の対応も含め、賢明な見通しをもって対応する必要がある」と訴えた。

 地元当局によると教皇の訪問に際し、通りには10万人が、スタジアムには5万人が集ったという。(c)AFP