【9月14日 AFP】英警察は13日、10歳の少女を殺害した容疑で、パキスタンに逃亡していた父親や継母ら3人を帰国直後に逮捕したと発表した。

 サラ・シャリフ(Sara Sharif)さんの遺体は先月10日、英南部サリー(Surrey)州ウォーキング(Woking)近郊の自宅で発見された。検視の結果、長期間にわたり「複数箇所に重傷」を負っていたことが分かった。

 警察は、父親のウルファン・シャリフ(Urfan Sharif)容疑者(41)とパートナーのビナシュ・バトゥール(Beinash Batool)容疑者(29)、シャリフ容疑者の弟のファイサル・マリク(Faisal Malik)容疑者(28)が、遺体が見つかる前日の9日にパキスタンに逃亡したとみて、行方を追っていた。

 サリー警察はテレビ放送された記者会見で「今晩、ガトウィック空港(Gatwick Airport)で、3人が逮捕された」と述べた。

 英警察の慣例に従い氏名は出さず、「ドバイ発の便から降りた、41歳と28歳の男と29歳の女が殺人容疑で逮捕された」「現在、勾留されており、今後取り調べが行われる」と付け加えた。

 3人は空路で、パキスタンからドバイ経由で英国に戻った。

 パキスタン警察は先に、3人は自主的に英国に帰国し、当局もそれを把握していると話していた。

 シャリフ、バトゥール両容疑者は今月上旬、動画を公開。その中でバトゥール容疑者はサラちゃんの死は「事故」だったと主張し、「私たちは英当局と協力し、裁判で争う用意がある」と述べていた。

 シャリフ容疑者らとパキスタンに来たサラさんのきょうだいとされる1〜13歳の子ども5人は11日、シャリフ容疑者の父親の自宅で見つかった。5人は現在、パキスタン当局に保護されている。

 サラさんの実母でポーランド人のオルガ・シャリフ(Olga Sharif)さんは先にポーランドのテレビ局の取材に応え、先月遺体安置所で身元確認をした際、娘だと判別できないほど傷ついていたと話した。

 片方の頬は腫れ、もう片方の頬には青あざがあったという。(c)AFP/Joe JACKSON in London and Kaneez FATIMA in Lahore