【9月7日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は6日、「ロシアが戦争犯罪を犯しているこの時期に、パリ五輪にロシア国旗は掲げられない」と述べた。

 ロシアの選手が中立の立場でパリ大会に出場する可能性について問われたマクロン大統領は「これが五輪界の良心の判断であることを願う。国際オリンピック委員会(IOC)が何をすべきか決めるのは開催国ではない」と続けた。

 またマクロン大統領は、仏スポーツ日刊紙レキップ(L'Equipe)に対し「私は(IOCの)トーマス・バッハ(Thomas Bach)会長に全幅の信頼を寄せている」と付け加えた。

 2022年2月のウクライナ侵攻以来、ロシアと同盟国のベラルーシの選手は多くのスポーツ界から制裁を受けている。

 侵攻が続いているにもかかわらず、IOCは両国の選手が中立の個人として国際大会に出場できるよう勧告。復帰のためには一定の条件を満たさなければならず、中立の旗の下で出場することや、ウクライナ戦争を積極的に支持していないことを証明する必要がある。

 マクロン大統領はまた「五輪が決断すべき本当の問題は、時には生涯をかけて準備をして、この体制の犠牲者にもなり得るロシアの選手たちにどのような立場を与えるかということ」とし、共犯者のロシア選手と政権の犠牲者であるロシア選手をどのように区別するかが「本当の問題だ」と述べた。

 IOCは、公正でウクライナ国民に理解される決定を下さなければならないとしたマクロン大統領は「これが、われわれが実行すべきバランスを取る行動だ」と続けた。(c)AFP