【9月1日 AFP】スペイン治安警察(Guardia Civil)は8月31日、欧州警察機関(ユーロポール、Europol)主導の作戦で、アジア向けに密輸出されようとしていたウナギとその稚魚計25トンを押収し、容疑者256人を逮捕したと明らかにした。

 摘発作戦には、フランスやポルトガルなど32か国が参加した。

 スペインでは、ウナギをアジアへ輸出するためのペーパーカンパニーを警察が特定。18トンを押収、30人を逮捕し、ウナギの密輸組織3団体を壊滅させた。ウナギは他の冷凍製品に偽装されていたという。

 また生きたまま押収された1トン以上の成魚と2トン近い稚魚は、自然に返された。稚魚は闇市場で1キロ当たり最高9000ユーロ(約140万円)で取引されることもあるという。

 ヨーロッパウナギは欧州各地で湿地帯が開発されたり、川がせき止められたりしたために過去30年で10%まで激減。2009年からワシントン条約(CITES)の保護対象となっている。(c)AFP