【8月14日 AFP】米ハワイ州マウイ(Maui)島で発生した山火事による死者は、13日中に100人を超える見通しとなった。地元では、当局の不適切な対応により多大な人命損失につながったとして、批判が高まっている。

 当局は93人の死亡が確認されたとする一方、犠牲者数はさらに増える恐れがあることを認めた。

 連邦緊急事態管理庁(FEMA)によると、ハワイ王国時代の古都ラハイナ(Lahaina)では2200棟以上の建物が損壊もしくは全壊した。被害総額は55億ドル(約8000億円)に上るとみられ、多数の住民が住宅を失った。

 山火事の発生時、緊急警報は鳴らず、住民の多くは近隣からの知らせや、自分の目で山火事に気付いたと話している。

 自宅が全焼したという住民の一人はAFPに、「裏山が燃えているのに誰も教えてくれなかった」「山火事が起きているのに気付いたのは、道を挟んだ向かい側が燃えていた時だ」と語った。

 警報が一切作動しなかった問題について、ハワイ州選出のメイジー・ヒロノ(Mazie Hirono)上院議員は13日、同州司法長官による調査結果の発表を待ちたいと述べた。(c)AFP/Paula RAMON