【8月10日 AFP】週末から豪雨が続くノルウェーで9日、水力発電ダムの水門が開かなかったため、ダムに貯まった水が脇からあふれる事態となった。これを受け、数千人が避難した。当局が明らかにした。

 政府は、増水のため孤立した住民を救助するため、ヘリコプターを派遣したと発表した。警察によると、下流域の住民が避難を開始した。

 水があふれたのは、ノルウェー最長のグロンマ(Glomma)川に設置されているブラスケライドフォス(Braskereidfoss)ダム。当初、爆発物を使った人為的な決壊を軍に検討してもらったが、警察によると、状況を見守ることが決まった。その後、水はダムの脇を回り込み、下流に流れ始めたという。

 ダムを運営している発電会社ハフスルンド(Hafslund)は、深刻な事態には陥っていないと説明している。

 同社はこれより先、送電網の障害により、ダムの発電機の運転が9日早朝に停止したと発表していた。このため水門が開かなかったとみられる。(c)AFP