【8月10日 AFP】米ハワイ・マウイ(Maui)島の観光地で、山火事が強風によって麓の住宅地にまで広がり少なくとも6人が死亡した。当局が9日、発表した。広がった火の手に逃げ場を失い、海に飛び込む人も出ている。

 火事が起きたのは、島の北西部に位置する海沿いの観光地ラハイナ(Lahaina)。沿岸警備隊は、海に飛び込んだ少なくとも12人を救助した。炎を急速に広がったため、救急当局でも混乱が生じている。

 マウイ郡のリチャード・ビッセン(Richard Bissen)郡長は、「6人の死亡が確認された」と記者会見で述べ、「捜索・救助活動を続けている。死傷者の数が今後どうなるかは現時点では不明だ」と続けた。

 SNSに投稿された動画には、1万2000人が暮らすラハイナの町を炎が襲い、上空に大きな黒煙が上がる様子が捉えられていた。

 軍によると、強風によりヘリコプターで現場近くに近づくことができないという。

 ハワイ州のシルビア・ルーク(Sylvia Luke)副知事は、火災は乾燥した空気と最大風速36メートルの強風によって火災が広がったとした。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は同日、連邦レベルでの消火活動への支援を命じたことを明らかにした。(c)AFP