【8月9日 AFP】ギリシャのアテネ郊外でサッカークラブサポーター1人が刺殺された事件を受けて、欧州サッカー連盟(UEFA)は8日、同日予定されていた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2023-24)予選3回戦のAEKアテネ(AEK Athens)対ディナモ・ザグレブ(Dinamo Zagreb)戦の第1戦を延期した。

 事件は試合前日の夜に起こり、アテネ郊外ネアフィラデルフィア(Nea Filadelfeia)のスタジアム近くで両チームのサポーターが衝突した中で、29歳の男性が刺され、搬送先の病院で死亡した。男性は当初22歳と伝えられていた。

 UEFAは「昨日の暴動を受け、現地当局と協議した結果、今夜のAEKアテネ対ディナモ・ザグレブの試合は開催条件を満たしていないと判断した」と発表した。代替開催日はまだ決まっていないが、8月18日か19日が候補に挙がっている。次週15日にクロアチア・ザグレブで行われる第2戦は、予定通りに開催される。

 ギリシャ市民保護省によれば、両チームのサポーターは閃光弾や石、爆発物などを使い、警察はバットを持った者もいたと話している。

 国営テレビ局の報道では、7人が病院で治療を受け、負傷した中には頭に石が当たった未成年もいたという。警察によると98人が逮捕され、そのうち84人がクロアチア人だった。両チームのサポーターは、それぞれアウェーゲームのため敵地へ渡航することを禁止されていた。(c)AFP