【8月5日 AFP】スイスの犬舎から逃げ出した雌のボーダーテリアが、一晩で国内を160キロもの距離を移動していたことが分かった。メディアが4日、報じた。

 ベルン(Bern)州の犬舎に預けられていた14歳のボーダーテリア、ラッキーは7月31日夕方に脱走。翌朝、160キロ離れたジュネーブで発見されたと国営放送RTSは報じている。

 飼い主はRTSの取材に対し、「フェンスに穴が開いていた」と語っている。

 ラッキーがレマン湖(Lake Geneva)付近で発見されたのは8月1日朝。この日はスイスの祝日に当たり、ジュネーブでは花火が打ち上げられていた。

 RTSによれば、地元住民が道端でラッキーを見つけて警察に通報。マイクロチップが装着されていたため、すぐに飼い主が突き止められた。

 ダニが少し付いていた以外は、けがをした様子もなく、ラッキーの行方を必死に捜していた飼い主の女性は「ラッキーが元気で、死ぬことも、けがもなかったのは幸運だった」「(見つかるまでは)とても怖かった」とRTSに話した。

 一方で、これほどの長距離をラッキーが自力で移動したかどうかについては、とても人懐こい性格のため、誰かに拾われてジュネーブまで車で連れて行かれたにちがいないとの考えを示した。

「(全行程を)走ったとは思えない。160キロもあるのだから」とし、一晩で犬が移動するのは不可能な距離だと話している。(c)AFP