【6月21日 AFP】ウルグアイの首都モンテビデオで30日、北大西洋で沈没した豪華客船タイタニック号(RMS Titanic)に乗っていたウルグアイ人実業家が書いた手紙が、競売にかけられる。開始価格は1万2000ドル(約170万円)、落札予想価格は1万5000~2万5000ドル(約210万~約350万円)。競売会社ソリリャ(Zorrilla)が明らかにした。

 手紙は、当時71歳だったラモン・アルタガベイティア・ゴメスさんが兄弟のアドルフォさん宛てに記したもので、2枚にわたる。1枚は両面にメッセージが書き込まれている。

 ソリリャによると、手紙は沈没の4日前、タイタニック号が最後に立ち寄ったアイルランドのクイーンズタウン(Queenstown、現コーブ、Cobh)から投函された。

 アルタガベイティア・ゴメスさんはぬれた跡が残る手紙で、1等船室の豪華さに驚嘆し、「すべてが新しくぜいたくだ」と記している。

 手紙には、アドルフォさんが記した「親愛なる私の兄弟ラモンが書いた最後の手紙」との手書きのメモも残されている。

 タイタニック号は1912年、乗客・乗員2224人を乗せて英イングランドから米ニューヨークに向かう初航海中に氷山に衝突して沈没、1500人以上が死亡した。タイタニック号の残骸は85年に発見された。(c)AFP