【6月14日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)が7月に首脳会議を開催する前に、スウェーデンの加盟を批准するよう国際的圧力を受けているトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は14日、これを一蹴した。

 トルコ大統領府の発表によると、エルドアン氏は「スウェーデンは期待しているだろうが、われわれがそれに応えるとは限らない」「期待に応えてほしいなら、何よりもまず、スウェーデンがすべきことをしなければならない」と述べた。

 スウェーデンと隣国のフィンランドは数十年にわたり軍事的中立を維持してきたが、ロシアによるウクライナ侵攻を受けてNATOへの加盟を申請。フィンランドは4月に正式加盟したものの、スウェーデンについてはトルコとハンガリーが依然批准に至っておらず、他の加盟国が懸念を強めている。

 エルドアン氏はスウェーデンの首都ストックホルムで今月、トルコ政府がテロ組織とみなす団体を支持するクルド人による抗議デモがあったことを指摘。トルコはスウェーデンに対し、こうしたデモを禁じ、取り締まるよう要求している。

 エルドアン氏は「(スウェーデン側が)対処しないのならば、われわれもサミットで(同意)できない」と述べた。(c)AFP