【3月14日 AFP】スペインプロサッカーリーグ機構(LFP)のハビエル・テバス(Javier Tebas)会長は13日、同国1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)が関与した審判員への汚職疑惑をめぐり、同国サッカー界が史上最悪の事態に直面しているとの見解を示した。

 バルセロナは今年はじめ、1994年〜2018年に審判技術委員会の副会長を務めていたホセ・マリア・エンリケス・ネグレイラ(Jose Maria Enriquez Negreira)氏が所有する会社に、合計730万ユーロ(約10億5000万円)以上を支払っていたことが発覚した。

 この疑惑をめぐり、スペイン検察は前週、バルセロナを汚職の疑いで告発。クラブ側は問題の支払いについて、あくまでも判定に関する助言を受けるためだったと説明した。

 テバス会長はスペインのテレビチャンネルVamosに対し、「この問題は史上最悪だ。バルセロナから審判技術委員会の副会長へ支払いがあるなどというのは、常軌を逸している」とし、「緊迫した事態になっているのは理解できる。この国におけるサッカーの名声が危機にひんしている。私は恥ずかしい。バルセロナからは何の説明もない」と述べた。

 一方、バルセロナのジョアン・ラポルタ(Joan Laporta)会長はこの日の夜、クラブを「攻撃」から守る意向を示し、「私が弱さで感情的になっているなんて思わないでくれ。感情的になっているのは、われわれのエンブレムを汚そうとする全ての悪党どもと本気で対峙(たいじ)するつもりだからだ」と反論した。

「私が名誉にもトップを務める理事会は、必ず全力でエンブレムを守ってみせる」

 全国紙パイス(El Pais)はこの日、バルセロナの元指揮官であるルイス・エンリケ(Luis Enrique)氏とエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)氏が、証人として裁判所に召喚される見通しであると報じている。(c)AFP