【2月7日 AFP】国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は6日、ウクライナ紛争がエスカレーションの末、世界を巻き込んだ「広範な戦争」へと発展する可能性を危惧していると述べた。

 ロシアのウクライナ侵攻開始から24日で1年を迎える。国連総会(UN General Assembly)で演説したグテレス氏は「和平の公算は小さくなる一方だ」と指摘。「私が恐れているのは、世界が無意識のうちにではなく、意識しながら広範な戦争に突入することだ」と語った。

 グテレス氏はまた、人類が滅亡するまでの残り時間を象徴的に示す「終末時計(Doomsday Clock)」の針が先月、過去最短となる「残り90秒」に設定されたことについて、警告のサインと受け止めていると述べた。

 その上で「2023年は課題山積の、未曽有の危機的状況の中で始まった」とし、「われわれは目を覚まし、対処しなければならない」と強調。ウクライナ危機以外にも、パレスチナ紛争やアフガニスタン、ミャンマー、アフリカのサヘル(Sahel)地域、ハイチにおける情勢などが世界の平和にとって脅威になっていると語った。(c)AFP