【1月17日 AFP】ロシアの民間軍事会社ワグネル(Wagner)の元傭兵(ようへい)を自称する男性(26)が、不法入国したノルウェーで亡命を申請した。男性の弁護士が16日、明らかにした。

 アンドレイ・メドベージェフ(Andrei Medvedev)さんは先週、ロシアとノルウェーの国境にある谷の付近からノルウェーに入国した。

 警察はAFPに対し、13日午前1時58分に男性1人が国境警備隊と警察により拘束されたと述べたが、身元は明らかにしなかった。

 フィンマルク(Finnmark)の警察幹部は、男性が「ノルウェーへの亡命を申請した」と認めた。

 メドベージェフさんの弁護士は16日、AFPに対し、メドベージェフさん自らが、国境を超えた後、住民に警察に連絡するよう頼んだと話した。

 メドベージェフさんは、「ワグネルにいた際の体験を、戦争犯罪を調査している人たちに話す意思がある」という。ワグネルでは5~10人の部隊を指揮していたという。

 人権団体「Gulagu.net」によると、メドベージェフさんはワグネルと昨年7月上旬に4か月の契約を結んだ。戦うことを拒否したり離脱を望んだりする人に対する処刑や報復行為を目撃したと主張しているという。

 弁護士によると、メドベージェフさんは離職を望んだものの、同意なしに契約が延長されたため逃亡を選んだ。

 AFPは現時点で、メドベージェフさんの主張の裏付けを取れていない。(c)AFP