【11月24日 AFP】モルドバは23日、隣国ウクライナの送電網をロシア軍が攻撃した影響で大規模な停電が発生したと発表した。

 アンドレイ・スプヌ(Andrei Spinu)副首相は「ロシアによるウクライナ送電網への空爆により、全土で大規模な停電が発生している」とフェイスブック(Facebook)に投稿。国営電力会社が復旧に努めていると述べた。

 欧州連合(EU)寄りのマイア・サンドゥ(Maia Sandu)大統領もフェイスブックで、「ロシアはモルドバを暗闇に追いやった」「われわれを暗闇と寒さに追いやり、意図的に人を殺す政権は信用できない」と指摘し、電力の復旧を約束した。

 ニク・ポペスク(Nicu Popescu)外務・欧州統合相はツイッター(Twitter)で、首都キシニョフでも停電が発生しているとした上で、ロシア大使を呼び出して説明を求めるよう指示したと明らかにした。

 ウクライナはこれまで、モルドバが必要とする電力の30%を供給していた。残る70%は親ロシア派が支配する東部トランスニストリア(Transnistria)地域の火力発電所から供給されている。

 親ロシア派は支配地域外への電力供給量を削減しているが、隣のEU加盟国ルーマニアが介入してモルドバに割安で電力を供給している。(c)AFP