【10月15日 AFP】イランで15日、服装規定などを取り締まる「道徳警察」の拘束下でマフサ・アミニ(Mahsa Amini)さん(22)が死亡したことへの抗議行動を全国で行うよう活動家が呼び掛ける中、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は「イランの勇気ある女性たち」への支持を表明した。

 頭髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」の着用方法をめぐり道徳警察に逮捕されたアミニさんが9月16日に死亡したことを受け、イランでは怒りの声が広がり、近年最大の抗議デモと、当局とデモ隊が激しく衝突する事態が起きている。

 若い女性たちが抗議デモの最前線に立ち、政府を批判するシュプレヒコールを上げながらヒジャブを外し、街頭で治安部隊と対峙(たいじ)している。

 当局は、インターネットへのアクセスを制限し、インスタグラム(Instagram)やワッツアップ(WhatsApp)などのアプリを遮断。だが活動家は「終わりの始まり!」というスローガンの下、15日の抗議行動に参加するようオンラインで全国の人々に呼び掛け、治安部隊がいない場所で最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師について「独裁者に死を」とシュプレヒコールを上げるよう訴えた。

 バイデン氏は14日、イランでの抗議デモへの支持を表明。

「私たちがイランの市民、勇気ある女性たちと共にあることを知ってほしい」と語り、「イランでの人々の覚醒に驚かされた。これはずっと静まることはないと思う」「世界中の女性たちがさまざまな方法で迫害されているが、女性は神の名において自分が着たいと思うものを着ていいはずだ」と続けた。

 さらに、イランは「基本的権利を行使しているだけの自国民への暴力をやめなければならない」と述べた。(c)AFP