【4月11日 AFP】ウクライナのイリーナ・ベネディクトワ(Iryna Venediktova)検事総長は10日、英衛星放送スカイニューズ(Sky News)のインタビューで、首都キーウを含むキーウ州でこれまでに1222人の遺体が発見されたことを明らかにした。

 ウクライナ政府は、キーウ周辺の各都市でロシア軍の撤退後に多数の民間人の遺体を発見。ロシア軍が戦争犯罪を行ったと非難している。

 現地のAFP記者によると、キーウ西郊ブゾワ(Buzova)近くでは10日、幹線道路沿いのガソリンスタンドのマンホールから少なくとも2人の遺体が見つかった。遺体は民間人の服と軍服の両方を着ていたようだった。

 警察と兵士は、タンク車を使いマンホールから水を吸い出していた。現場に現れた女性がマンホールの中をのぞき込み、「私の息子」と叫びながら泣き崩れる場面も見られた。

 ベネディクトワ氏によると、ウクライナ当局はロシアによる戦争犯罪の疑い5600件についての捜査を開始。ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を含む政治家や軍人、計500人を「容疑者」として調べを進めている。東部クラマトルスク(Kramatorsk)で8日に起き52人が死亡した鉄道駅へのミサイル攻撃についても、ロシア軍が関与したことを示す「完全な証拠」があるという。

 映像は10日撮影。(c)AFP