【1月6日 AFP】カザフスタン警察は6日、最大都市アルマトイ(Almaty)で政府庁舎への突入を試みたデモ隊を阻止し、「数十人」を殺害したと発表した。メディア各社が報じた。

 インタファクス・カザフスタン(Interfax-Kazakhstan)やタス通信(TASS)、 ロシア通信(RIA)が伝えた警察発表によると、「昨夜、過激派勢力が複数の政府庁舎、市警本部や地域警察本部に襲撃をかけた。数十人の襲撃者を排除した」という。

 現地メディアによると、内務省は今回のデモ暴徒化をめぐって少なくとも警官8人が死亡し、317人が負傷したとしている。

 一方、保健省は6日、国内各地の暴動で1000人以上が負傷し、うち約400人が病院に搬送され、62人は集中治療室に入っていると発表した。

 エネルギー資源が豊富なカザフスタンは、中央アジアの旧ソ連構成国の中では最も安定した国の一つと長年みられてきた。だが、燃料高騰に抗議するデモ参加者らが政府庁舎を襲撃し、ここ数十年で最大の危機に直面している。

 ソーシャルメディアに投稿された動画からは、アルマトイ市内の店舗が略奪を受け、建物が炎上する様子や、街中に自動小銃の発砲音が響きわたり、住民が恐怖の叫び声を上げる様子が確認できる。(c)AFP