■タリバンの視察

 だが、ほのかな希望の光もある。

 タリバンの最高指導者ハイバトゥラ・アクンザダ(Hibatullah Akhundzada)師は今月初め、強制結婚を非難する立場を表明した。

 またタリバン暫定政権が国連大使に指名したスハイル・シャヒーン(Suhail Shaheen)氏は、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)に対し、暴力の被害を受けた女性は裁判所に訴えることができると語った。

 タリバン政権はシェルターの今後について何ら公式に発表していない。だがその存在が見過ごされているわけではない。

 フェテマさん他約20人が身を寄せるシェルターの職員によると、タリバンの戦闘員や幹部が数回にわたりシェルターを訪れた。

「彼らは入って来て各部屋を見て、男性がいないことを確かめていました」とある職員は言う。「そして、女性にとってここは安全な場所ではない、女性の居場所は家庭だと言いました」

 それでも、希望を感じた女性もいた。職員は「(タリバンの訪問は)思っていたよりもずっと良かったのです」と語った。