■絶滅寸前

 中国、イタリア、フランスなどでは、チョウザメの養殖は純粋に金銭的な動機から始められたが、現在では天然物に代わる持続可能な代替品ともみなされている。

 恐竜の絶滅後も生き延びてきたチョウザメ種の一部は、最近絶滅してしまった。他の種も絶滅寸前だ。

 ロシアとイランでは1980年代に乱獲とカスピ海(Caspian Sea)の汚染によって、天然キャビアの生産量が激減した。

 現在ではドナウ(Danube)川沿いのほとんどの国が現地のチョウザメ種を保護しているが、保護活動を始めたのが遅すぎたのではないかと専門家らは懸念している。

 ドナウ川が黒海(Black Sea)に流れ込むルーマニアの政府公式データによると、ロシアチョウザメの収穫量は2002年の3725キロから、2005年にはわずか37キロまで激減しており、乱獲によって個体数が深刻に減少していることが分かる。(c)AFP/Blaise GAUQUELIN