【12月11日 AFP】レバノン首都ベイルートの港湾地区で8月に起き多数の死者を出した大規模爆発をめぐり、当局は10日、総辞職を表明しているハッサン・ディアブ(Hassan Diab)暫定首相と前閣僚3人の計4人を過失などの罪で起訴した。司法筋が明らかにした。

 爆発に関連し政治家が起訴されるのは初めて。司法筋によると、4人は「過失と死者数百人、負傷者数千人を出した」罪で起訴された。職務に就いている首相が起訴されるのは同国史上初めてとなる。

 8月4日に起きた大規模爆発では200人余りが死亡した。爆発で、建物は損壊し首都中心部の現場付近は一変。レバノンのエリート支配層に対する激しい怒りが巻き起こった。

 爆発発生後、治安当局や政府の高官らが、港湾地区の倉庫に硝酸アンモニウム肥料数千トンが無計画に保管されていることを数年間知りながらも、対策を怠っていたことが明らかになった。司法筋によると、今回のファディ・サワン(Fadi Sawan)判事の決定に先立つ捜査で、容疑者らは「硝酸アンモニウム肥料の処分延期に反対する内容の、複数の警告を書面で」受けていたことが明らかになっていた。(c)AFP