【11月21日 AFP】サッカーウルグアイ代表の主将ディエゴ・ゴディン(Diego Godin)は20日、所属クラブに戻った後の新型コロナウイルスの検査で陽性判定を受けた。ウイルスの流行が止まらない同国代表はこれで陽性者が16人となり、周囲が怒りを募らせている。

 ウルグアイ代表は、2022年W杯カタール大会(2022 World Cup)の南米予選2試合に向けて選手が招集されてからウイルス陽性者が続出しており、同国サッカー協会(AUF)は「感染防止プロトコルの順守を怠った」として保健省から罰金1万5000ドル(約156万円)を科された。

 先日にはFWルイス・スアレス(Luis Suarez)が検査で陽性となってホームでのブラジル戦を欠場し、チームも0-2で敗戦。同選手はスペイン1部リーグのアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)で一緒にプレーするルーカス・トレイラ(Lucas Torreira)も陽性が判明する中で、21日に予定されている古巣FCバルセロナ(FC Barcelona)戦にも出られなくなった。

 アトレティコはウルグアイ出身の所属選手2人が陽性となった状況に激怒しており、エンリケ・セレソ(Enrique Cerezo)会長がAUFのずさんな対応を批判。19日にはスペインのラジオ局カデナ・セル(Cadena Ser)に対して、「彼らは検査していなかった」「選手たちはシャワーを浴びていない。われわれは、試合や練習の前後は選手をモニタリングしている」と述べた。

 スペインメディアでは、ラ・リーガ(La Liga)が国際サッカー連盟(FIFA)への告訴を検討していると報じられている。

 ウルグアイのアシスタントコーチを務めるセルソ・オテロ(Celso Otero)氏は、「われわれが魔女狩りをされているのは悲しい。チーム内では注意していたが接触は避けられない」とコメント。一方、同国のダニエル・サリナス(Daniel Salinas)保健相は、9人の選手がバーベキューを囲んでいた写真が14日にツイッター(Twitter)に投稿され、その後うち5人が検査で陽性判定を受けたことに懸念を示し、「注意が足りなかったのは明らかだ」と報道陣に語った。

 ウルグアイ代表は3-0で勝利した前週のコロンビア戦の後、最初にDFマティアス・ビニャ(Matias Vina)が陽性となった。同選手は17人の陽性者が出たと報じられているカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のパルメイラス(Palmeiras)でプレーしている。(c)AFP